自由が丘という街について

 

先日土曜、父が日本ダービーを見に行きたいとのことで茨城から川崎の我が家までわざわざ泊まりにやって来た。
普段あまり東京に来たがらない父だが、不思議と今回自分からこちらに足を運んできたのはおそらく理由が競馬だけではないからだった。

その競馬以外の理由とは。


それは自由が丘の怪しいブレスレット店に訪れること。

恥ずかしい話だが私の家族は私以外皆その自由が丘の怪しいブレスレット店にハマっている。
1つ2万3万はするブレスレットを躊躇なく購入しては"いやー、良いよこれ!あんたも買う?"などとアホなことをぬかしている。
大丈夫なのそれ?と聞くと、怪しい店なんかじゃないよと父や母はしきりに言うのだが、店先には大きく"オーパーツ"と書かれているし、店員のおばさん3人の雰囲気は宗教勧誘のそれにしかいつも思えない。
挙げ句の果てには"あなたに合ったブレスレットを診断します"だなんて掲示もあった。ロン!って感じ。

しかしまぁ結構人気店らしいし怪しいとは言っても本当にクロというわけではないので特に止めたりもしていない。が、実は今回の話題はそこではなくて。

 

ズバリ今回の話題は、自由が丘という街について

 

その日は私も父に誘われ一緒に自由が丘へと向かったのだが、その怪しいブレスレット店でのやりとりはそれはもうより怪しくなるほど素早く、麻薬の取引を思わせるほどであったので、当たり前に時間が余った。
なので父と全く歩き慣れていない自由が丘という街をある程度散歩した。するとこれがまぁ発見が多い多い。

 

散歩をしている中で、私たちは"マリ・クレール通り"というイキった名前の通りに着いた。
そこでは偶然街のイベントが行われていたのだが、飲食店が店先で料理やお酒を出したり特設ステージでマジシャンや歌手が歌を歌ったりといわゆる普通の街のお祭りだと思いきや、参加している人々にしっかり溢れんばかりの自由が丘らしさが出ていた。

 

まず、自由が丘にはマダムが多い。しかもステレオタイプまんまのマダムマンマダム

彼女たちマンマダムは皆オープンテラスで女優帽を被りサングラスをしながら小脇に犬を抱えて優雅にお酒を飲んでいた。
そして何より興味深かったのがその飲んでいるお酒とおつまみ。
普通の街のお祭りだったら生ビールと焼き鳥の組み合わせが相場と決まっているがこの自由が丘は違う。
自由が丘は白ワインに生ハムの組み合わせがスタンダードだったのだ。
なんだこいつら、いけすかんな。欧米被れめ。とも思ったがワンちゃん達がかわいかったのでなんとかそこは許した。

そして見逃してはならないのがマンマダム達の夫、通称:おっとっと
おっとっとたちはみんなおそらく良い人だった。優しくて落ち着いていてあまり怒らない。そしてしっかり稼ぎもあり服装も紳士な感じ。
地方のお祭りに見られるような酔っ払って大声でワーワー言っている人間などは1人もおらず、みなマンマダムたちの会話に嫌な顔1つせず相槌を打っていた。

ただそんなおっとっとたちのスマートさが、逆に自由が丘のマンマダムの醜さをより際立たせているという点もあるので評価が難しくもある。なんの評価だって話だが。

 

ちなみに余談。そのお祭りのオープンテラスの一角にあの格闘家魔裟斗がいた。

最初あれもしかして?と思ったが腕時計を見たらさぞかし高そうな代物だったので確信に変わった。あと嫁の矢沢心もいたし。これ以上もこれ以下もない余談オブ余談。娘さん可愛かったです。

 

はい。

と、おそらくこの自由が丘はマダムと魔裟斗で街が成り立っている。

立ち並ぶアパレルもマダム向けのお店が多いし、小物屋さんなんかもマダム向けの少し高めの店が多い。
(そんな中でABCマート店先のワゴンセールに大挙していた人たちもいるがそれはおそらく自由が丘に憧れだけで住んでしまったモグリのマダムなので例外。田舎に帰ろう。)

休憩できるベンチも多いし喫茶店も多く、喫煙所もないので街の雰囲気も良い。

ガラの悪い人たちも全くおらず子供達を歩かせるにも安心。

そう、マダムのための街。自由が丘。

 

おそらく私はもう自分から自由が丘に訪れることはないし用事も特になさそうなので、自由が丘はこんな街だったなと、そんな記録的なブログとなりました。おしまい。